このたび会社のホームページを、しれっとリニューアルしましたので、本業について自分が考えていることを少し書きたいと思います。
ご利用者に「ケアマネージャーってなに?」と尋ねられたら、「調整役です」と答えます。
ケアマネに「ケアマネに一番必要な専門性はなに?」と聞かれたら…
皆さんどう答えるでしょうか。
わたしはやはり、「それは調整する力です」と答えています。
介護の必要な方にとっていま何が問題かを分析するとか、解決するための方法を考えるとか、そういった事は、極端な言い方をすれば、誰にでも出来るものだと思っています。
なぜならば、まず、わたしたちには「道具」と言われるアセスメントシートというものがあります。そのシートの項目にしたがって聴き取りと記入をしていけば、課題や解決法が導かれるようになっているからです。まったく難しいことではありません。
また、介護が必要になっている原因が病気や生活環境であるならば、それは病院の先生とか、看護師さんとか、ヘルパーさんとか、福祉用具の相談員さんとか、様々な専門の方に意見を聞けばよいのです。イージーです。
さらに、大半のご利用者はわたしたちよりもはるかに人生経験が豊富です。自身や周りのことを考えた上での一番正しい答えは、ご本人あるいはご家族が持っています。だからその答えを聞けばよいのです。孫にでもできることです。
そのようにして経験を重ねていけば、医療や介護の知識も身についていくものです。
解決策についても、いろいろ調べればたくさんのサービスや制度があります。調べながらやっているうちに知識は増えていきます。
そういうことで、課題を分析する能力や、社会資源の知識を得ることなどはそう難しくないことだから、それによって「ケアマネとしての専門性が高い」ことと思えない訳なのです。
とにかく、そうこうしているうちに、問題点や解決策は考えられるようになった。
では、それをどのように実行するか。
そこで必要なのが、調整する能力です。ケアマネがうまく組み立ててコーディネートをしなければ、コトが進みません。
この「調整」こそがケアマネにしか出来ない仕事であり、その能力が問われるのではないかと思うわけです。そもそも、これをご利用者自身がするのは大変だから、ということでケアマネージャーという職種が生まれたわけですし。
ちなみに、とある先生は、ケアマネ業務のなかで最も専門性を要するものを、「会議」と言っていました。同じような趣旨です。
来年度の介護保険制度改正の目玉は、「医療介護の一体化」だそう。わたしたちケアマネには、ますます高い調整能力が求められることでしょう。
ご利用者の希望を叶えていくために、頑張って専門性を高めていきましょう!
と、キマったところでこの話はここまで。最後までお読みいただきありがとうございました。